宿全体の説明は、お粗末ながら前回に。プロが選ぶ日本一の宿。
結構調べたり聞いたりしたんだよ、これでも一応。
続きである。
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食事:基本は部屋食
部屋食、お部屋でしゃんとしなきゃいけなかったり、準備や片付けの間待つのが気まずかったり、まぁ小市民には落ち着かないもので、好きじゃないんだ。でもこのときは、特別に空いていた別室に食事を用意していただいて。なんだか申し訳ないなぁ。あちらさんも、準備片付けしやすいなら、よかったんだけど。
これは朝食だけれど、とにかくこんな感じ(全景の写真を撮り損ねた)。昼ごはんは抜いていいくらいだぞ!
なんとナプキン代わりに、手ぬぐいまでプレゼント。季節ごとに変わるようで。覚えておいでだろうか、このサイン。加賀友禅作家の方の作品と。エレベーターにあったやつ。
これね
お品書き。
これでもかと豪華絢爛を詰め込んでくる。これは珍味の干しくちこ。日本酒に合うやつ。。
お酌されるのもたまには気分がいいものだ
普段はお酌する方が多いかもしれないし、何より「手酌が好き」なわたしだが、客室係の女の人が注いでくださる。もうちょっと飲みたいな、というタイミングが絶妙だ(いつも飲み干してるからだって?)。いつもはそうやって接待されすぎるのも苦手なのだが、ここは日本旅館のテーマパークとでも思って、演じてしまえば、前回の記事にて紹介した肘掛け付きの椅子と、ふんわり分厚すぎる座布団でお殿様気分(敢えて姫、とは言わねーわ)をやっと楽しめる。キャバクラだのクラブにつぎ込むおじさまたちの気分、そしてホストに入れ込む気分が一瞬わかった。けど、ひとときでいいなと思う。こんなのずっとやられていたら、ろくな人間にならないだろう、平凡なサラリーマンなのに。名声も財力も伴わない。
もちろん若女将もご登場。もちろん、というのもおかしな話なのだ。限られた食事の時間、この部屋数。到底回りきれないというチャレンジを、汗ひとつかかず、穏やかな笑顔でこなす。元CAさんだけど今はもう肝っ玉と言えるような、従業員のお母さんやっているような方だ。意外と写真のイメージよりはサバサバしていると思った。
しかしお酌してもらっていい肴といただく日本酒は美味しいな?!!!、!!!!!!!??
ウニだ
松茸だ
郷土料理だ
和牛だ
鍋だ
九谷焼がきれいだ
これは茶碗蒸し。
蒔絵も見事。先附のお吸い物。
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お風呂:大浴場が女性は2つ
最初にぶっちゃけちゃうとあまり好きではなかった。わたしが入ったのは花神の湯ってやつなんだけれど。大型旅館好きじゃない人間だから、まぁそれはそうだろ嫌なら別のところ行けって話かもしれん。
ただ、お部屋次第では部屋付き露天風呂があると思うから、それを知らないわたしがどうこう言えない。なかなか北陸で好きな泉質って見つからない、今のところ。
公式サイトより拝借。しかし、窓ガラスが傷なのかくもりまくって外はほとんど見れなかったぞ?覗き見防止かもしれないけど、それにしてもぼんやり。朝日が見えると思ったんだけどな。
露天風呂の方も覗いたけど、うーん、これだけの収容人数、時間帯を考えれば空いてる時間もあるかしら、というところ。泉質は、しょっぱい。塩化ナトリウムの何かなんでしょう。ちょっと肌が弱いと、刺激があるかもしれない。わたしはともかく同行者が赤くなっていた。
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CSはもちろんだけどESもすごいぞ加賀屋
お料理のお運びで腕が腱鞘炎になって、退職してしまった従業員がきっかけで、7000万円かけてお運びロボットを作ったり、子どものいる従業員が夜にも安心して働けるために。4億円かけて託児所つき母子寮を作るとか。
上記のことは文献を読めば知ることなのだが、実際にわたしが泊まっても、窓の近くに出た蜂とか、すぐ施設係の人を呼んで追っ払ってくれたのももちろん、その後はフロントや女将にまでその情報が届いていたり。ボトムアップの仕組みがしっかりできているし、マニュアルに頼らない、客室係さんが考える姿勢がしっかりと沁みついている。
「いいえは言わない」「お叱りこそ財産」などと、本当にこちらこそ頭が上がらないサービス業の精神が、数人の家族型民宿ならともかく、ここまで大規模な企業としてスピリットが浸透しているというのは、驚いた。
書いていてやはり感動することも思い出してきたので、やはり、いいとこ一度はおいで(行ってみて)といえるような場所かな。別の系列宿で、小ぢんまりした隠れ家などがあればまた行きたいかもしれない。
参考文献
和倉温泉「加賀屋」若女将 小田 絵里香 | cafe α「旬」なあの人と語り合う、写真のこと、αのこと。 | もっとαを楽しむ | デジタル一眼カメラα(アルファ) | ソニー